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1月 ~「怒りをプラスエネルギーに」~

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 昨年のノーベル賞は史上最年少の17歳マララ・ユスザイフさんの平和賞受賞や3人の日本人が物理学賞を受賞するなど例年と違って私にとっては関心が高まった年であった。

 とりわけ、マララさんが2013年国連本部で行ったスピーチ「1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。エデュケーション・ファースト(教育を第一に)」は世界中の人々に感動を与えただけに今回の受賞を心から祝福したい。

 また、物理学賞を受賞した赤崎勇さん、天野弘さん、中村修二さんにも心からお祝いを申し上げたい。受賞理由は「省エネで環境に優しい青色発光ダイオード(LED)を発明した。従来に比べ、長寿命でエネルギー効率が高い。多くの研究者が失敗する中で3人は成功した。この発明は革命的で、20世紀は白熱電球が照らしたが、21世紀はLEDによって照らされる時代になるであろう。 

 LEDは地球の限りある資源の節約にも寄与した。青色LEDは20年前の発明だが、白色光の実現に貢献しており、私たちは多大な恩恵を受けている。」というもの。太陽光パネルとLEDがあれば電力網などインフラのない場所でも子どもが夜、学ぶことができるのだ。
   日本人3人の中で特に印象が強かったのは中村修二さんが記者会見で研究の原動力について問われ「アンガー(怒り)だ」と言ったことである。
 

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   中村さんと言えば、かつて勤めていた日亜化学工業を発明の対価を求めて提訴し、2004年1月、東京地裁が200億円の支払いを命じて一躍有名になった人である。この裁判がきっかけで多くの社内研究者に光を当てることになった。

 中村さんの「怒り」発言はその後ネットや新聞で取り上げられ、賛否両論の意見があったが、私は会社に対してであれ、日本のシステムに対してであれ、自分の怒りを前向きなエネルギーに転換させて研究の原動力にしてきた中村さんの姿にはとても共感を覚える。

 子どもはいざ知らず、大人が「怒り」をストレートに発するといろいろなやっかいな問題が発生する。上司と部下の関係ではパワハラになりかねない。人間関係が大変気まずくなる。だから怒りをコントロールすることが日常では要求される。

 しかし、他方ではまた怒りの感情は心と体を活性化させるという効用もあるそうだ。怒りの状態にある時には体が自然に戦う準備をし、本能的に自分を守る体制を取る。ただ、余りに強い怒りだと理性を失って暴力に走ってしまう危険性はある。「怒り」をより高度で社会に認められる目標に目を向け、それを実現しようとすることによってすばらしい活動ができる。

 怒りの感情やつらいことをプラスに置き換えること。仕事だとか芸術だとか何かすばらしい方向に向けること、プラスの方向に変えることが大切である。

 寒さが一段と厳しくなりますが、皆様、今月もお元気でお過ごし下さい