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11月 「隣の芝生は青く見えるもの」

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 石川啄木は岩手山を仰いで

   「ふるさとの 山に向ひて 言ふことなし」

と歌いましたが、三種町にはこれと言って大きな山は無く、強いて挙げれば標高409メートルの房住山があるくらいです。町の面積約250平方キロの内、半分は森林に覆われていますが、その割には〝山を余り意識しないのは多分、高い山が皆無に近いことが一因だと思います。

 

 秋田県は日本海に向かって周りの三方がぐるりと山に囲まれている地形です。屏風のような奥羽山脈を背に北は白神山地や八幡平、南は鳥海山から栗駒山にかけて県境部分に山々が配置されており、その裾野は豊かな田園地帯を形成しながら日本海へ向けて平野が広がっています。本県が比較的台風やヤマセなどの影響を受けにくいのはこのような地形にも依るのかと思います。

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 さて、秋田県町村会では毎年全国各地の町村を行政視察のため訪問していますが、これまで長崎県、鳥取県、島根県、京都府、三重県など西日本を中心に各県町村会の会長の町や村を訪問しました。そして訪問先で共通しているのは大抵、山に囲まれた中山間地が多い

ということです。今年9月に訪問した三重県大紀町も伊勢志摩半島に所在し、漁業と農林業を基幹産業とする山あり海ありの大変起伏に富んだ町でした。

 地震や火山の噴火、豪雨による土砂災害など、最近とみに大きな災害が西日本で連続して発生していますが、急峻な地形と中山間地が多いことが関係していると思います。確かに棚田の美しさなど日本の原風景と言えるものではありますが、竹林が繁茂して高齢化によりその処理に困っていること、クマやイノシシ、猿、ニホンジカなどの鳥獣被害は我々の比では無いようで、大紀町でも畑の周りに設置されたイノシシ対策の電気柵を沢山見てきました。

 三種町の広々とした平野部や遠く男鹿半島、白神山地を眺望できる日本海を見ておりますと私は自然と気持ちが落ち着いて穏やかな気分になれます。くらべる訳ではありませんが、前述した全国の町村より自然条件的には恵まれたものが沢山あると思っています。

 

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 よく〝隣の芝生は青いと言いますが、わが町の自然〝環境は決して他所に劣るものではないと思います。問題は私達がその利点に気づいているか、如何にしたら農業や製造業などの産業振興に結びつける知恵を持っているかではないでしょうか。

 これからだんだん寒くなって来ますが、くれぐれも体調管理には充分に気をつけて下さい。たまには自然の中で気持ちをリフレッシュして元気にお過ごし下さい。