現在地: Home 町長室 平成26年度 想 6月 ~「新しい広場」をつくる~

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6月 ~「新しい広場」をつくる~

森竹歌舞伎

緑がまぶしく、木々を渡る風は爽やかで気候も暑からず寒からず、色とりどりに花も咲き乱れ一年の中で一番好きな季節です。

いよいよ今年は国文祭が本番の年。本町でも“キルトフェスティバル”と“歌舞伎の祭典”の準備が着々と進められていますが、これを契機に町全体の芸術・文化振興も併せて図りたいと考えています。各団体におかれましても収穫のある一年になりますようお祈りしております。

各市町村もいろいろ趣向を凝らしているので目が離せません。私が目下注目しているのは北秋田市の「内陸線アート」です。劇作家平田オリザ氏の脚本による演劇列車、現代アーティスト日比野克彦氏の指揮による大型木造船の制作・設置などが予定されています。

に千葉で先ほどの平田オリザさんの講演を聴く機会がありました。お祖父さんが大館市出身とのことです。演題は「新しい広場をつくる」副題が「文化によるまちづくり」です。郊外型ショッピングセンターの進出について触れ、「大型店の進出によって消費経済と金融経済が一気に地方に拡散してしまい、商店街の衰退化が始まった。(こういう現象は)地方ほど荒々しく起きてしまう。地方ほど文化がないがしろにされ、無駄が許容されなくなってしまう。文化力によって地域間格差が拡がっていく時代である。」と述べられ、雇用創出効果についての言及はないものの、後段の文化の地域間格差については私も同様の認識です。

、「昔は地方の進学校にも不良は居て映画館に入り浸ったり喫茶店にたむろしたりしていた。今は地方でちょっととんがった、面白い若者の居場所が無くなってしまった。(地方は)面白くないからどんどん出て行ってしまう。いくら働く場所を作っても面白くなければ若者は出て行ってしまう。」という指摘は人口減少社会の一面を突いていると思います。
そして、「現代は生き苦しく、生きづらい社会。大人にとっては全てが経済原理で判断される様な社会。子どもにとっては学校原理が全ての社会。このような社会を重層性のある社会に変えていく必要がある。重層性社会実現のためには現代社会に適合した『新しい広場』を作る必要がある。」との主張には全く同感です。

、「かつて、稲作文化はみんなで一生懸命やらないと出来ない仕事であったから、そこには強固な繋がりが必要であった。しかし、現代はもはやそのような強固な共同体にはうんざりしている。住民は自分が主体的に関われるものに興味を持つ。『誰もが誰もを知っている強固な共同体』ではなく『誰かが誰かを知っている緩やかな共同体』に編み変えていかなけ
ればならない。その編み目の接点に音楽や演劇や美術があり、あるいはボランティア活動や農作業体験や環境保護運動があるのではないだろうか。」という指摘は日本人のライフスタイルの変化を考えると大いに納得できます。
住みやすい町づくりという点からも「新しい広場」をつくるという考え方はとても共感できます。また、そういう「新しい広場」が三種町においても増えつつあるのを感じます。より一層の広がりを期待しています。


 今月もお元気でお過ごし下さい。