○三種町議会議員政治倫理条例

令和5年9月15日

条例第29号

三種町議会議員政治倫理条例(平成30年三種町条例第19号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 請負に関する事項(第5条―第8条)

第3章 審査会(第9条―第16条)

第4章 補則(第17条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、町民に選挙された全ての三種町議会議員(以下「議員」という。)がその責務を自覚し、議員の政治倫理を確立することで、公正かつ民主的な議会の実現に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、町民の負託を受けた者であることを銘記し、町民全体の奉仕者として誠実にその職務を行わなければならない。

2 議員は、この条例に違反する疑惑を持たれたときは、その説明責任を果たさなければならない。

(町民の責務)

第3条 町民は、自己又は特定の者の利益を図るため、議員に対し、その地位又は権限による影響力を不正に行使させるような働きかけを行ってはならない。

(政治倫理基準)

第4条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) その地位又は権限を利用して、経済的利益を不正に享受しないこと。

(2) 町職員(地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員並びに同条第3項第1号から第2号まで、第3号、第3号の2及び第5号に規定する特別職の職員(議員を除く。)。)の公正な職務の執行を妨げ、又はその職権を不正に行使するよう働きかけないこと。

(3) ハラスメント、誹謗中傷その他の人権侵害のおそれのある行為をしないこと。

(4) SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等のウェブサイトを始め、あらゆる手段による情報発信又は発言を行う場合(第三者をして同様の行為をさせる場合を含む。)において、他人の名誉を毀損し、又は人格を損なわせる行為をしないこと。

第2章 請負に関する事項

(兼業の禁止)

第5条 議員は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第92条の2の規定に基づき、次に掲げる兼業の禁止を遵守しなければならない。

(1) 議員は、町に対し請負(業として行う工事の完成若しくは作業その他の役務の給付又は物件の納入その他の取引で町が対価の支払いをすべきもの)をする者及びその支配人になることができない。ただし、各会計年度において支払を受ける当該請負の対価の総額が300万円を超えない者を除く。

(2) 議員は、町に対し請負をする法人であって、当該請負が当該法人の業務の主要部分を占め、当該請負の重要度が町長の職務執行の公正及び適正を損なうおそれが類型的に高いと認められる程度に至っている場合の法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役又はこれらに準ずべき者、支配人及び清算人(以下「取締役等」という。)になることができない。

2 議員の配偶者及び2親等以内の血族は、前項の規定の趣旨を尊重し、災害等特別な理由があるときを除き、前項各号の兼業の禁止の規定を準用する。この場合において、前項各号中「議員」とあるのは、「議員の配偶者及び2親等以内の血族」と読み替えるものとする。

(報告)

第6条 議員は、毎年6月1日から同月30日までの間(当該期間内に任期満了又は議会の解散による任期終了により議員でない期間がある者で当該任期満了又は議会の解散による選挙により再び議員となったものにあっては、再び議員となった日から起算して30日を経過する日までの間)に、当該6月30日の属する会計年度の前会計年度(議員である期間に限る。第1号エにおいて同じ。)における議員、その配偶者及び2親等以内の血族(以下「議員等」という。)並びに議員等が取締役等を務める法人の町に対する請負(当該前会計年度において支払を受けたものに限る。)について、議長に対し、次に掲げる事項を報告しなければならない。

(1) 請負ごとに、それぞれ次に掲げる事項

 請負の対象とする役務、物件等

 契約締結日

 契約金額(契約金額が定められている請負に限る。)

 当該6月30日の属する会計年度の前会計年度において支払を受けた総額

(2) 前号エに掲げる総額の合計額

2 議員は、前項の規定による報告を訂正する必要があるときは、議長に、当該訂正の内容を届け出なければならない。

(報告の一覧の作成及び公表)

第7条 議長は、前条第1項の規定による報告(同条第2項の規定による訂正があった場合にあっては、当該訂正後の報告)の一覧を作成し、公表しなければならない。

(報告等の保存及び閲覧等)

第8条 第6条の規定による報告及び訂正は、議長において、当該報告をすべき期限の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない。

2 何人も、議長に対し、前項の規定により保存されている報告及び訂正の閲覧又は写しの交付を請求することができる。

第3章 審査会

(審査請求)

第9条 町民及び議員は、議員が第4条及び第5条に違反する疑いがある場合は、議長に対し、次の区分に応じた書類に当該疑いがあることを証する書類を添えて、審査請求をすることができる。

(1) 町民が審査請求をする場合 公職選挙法(昭和25年法律第100号)第9条第2項に規定する選挙権を有する者100人以上の連署

(2) 議員が審査請求をする場合 議員2人以上の連署

2 議長は、審査請求があったときは、当該審査請求の形式を審査する。

3 議長は、審査請求が第1項に規定する要件を満たしていないと認めたときは、当該審査請求を却下することができる。

(審査会の設置)

第10条 議長は、審査請求を受理したときは、三種町議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

2 審査会の委員は6人以内とし、議長が議員の中から指名する。ただし、審査請求を行った議員及び審査請求の対象となった議員(以下「対象議員」という。)は、委員となることができない。

3 審査会に委員長及び副委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。

4 委員の任期は、当該審査が終了し、審査結果を議長に報告した日までとする。

(審査会の審査)

第11条 審査会は、第4条及び第5条に違反する行為の存否について審査するものとする。

(審査会の会議)

第12条 審査会の会議は、会議の運営について、三種町議会委員会条例(平成18年三種町条例第211号)第12条から第16条までの規定及び第19条の規定を準用する。

2 審査会は、必要があると認めるときは、対象議員その他の者から事情を聴取し、又は資料の提出を求めることができる。

3 審査会は、対象議員に弁明の機会を与えなければならない。

4 委員は、審査会において知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(議員の協力義務)

第13条 対象議員は、審査会からの求めに応じ、意見を述べ、又は資料を提出しなければならない。

(審査結果の報告及び通知等)

第14条 審査会は、審査が終了したときは、審査結果を議長に報告しなければならない。

2 議長は、前項の規定による報告を受けたときは、審査請求を行った者及び対象議員に対して審査結果を通知しなければならない。

3 対象議員は、前項の規定による通知を受けたときは、当該通知のあった日の翌日から起算して14日以内に、審査結果についての意見書を議長に提出することができる。

(審査結果等の公表)

第15条 議長は、審査結果を公表しなければならない。この場合において、前条の規定による意見書の提出があったときは、当該意見書についても公開するものとする。

(審査結果の措置)

第16条 議長は、審査会の審査結果を尊重し、政治倫理に違反したと認められる議員に対して、議会の名誉及び品位を守り、町民の信頼を回復するために必要な措置を講ずるものとする。

第4章 補則

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が定める。

この条例は、公布の日から施行し、第2章の規定は、令和5年4月1日に始まる会計年度における請負から適用する。

三種町議会議員政治倫理条例

令和5年9月15日 条例第29号

(令和5年9月15日施行)